中流の復興 (生活人新書 224)小田 実
日本放送出版協会 刊
発売日 2007-06
「理想主義」的ではあるが、現代社会を考えさせられる一冊 2007-10-04
必ずしも作者の論に全面的に組するわけではないが、彼の「理想主義」的な考え方は、我々が常に持っていなければならないものであるように思います。そうした「理想」を目標として常に良き日本を良き世界を考えてゆくことは、彼の理想とする「市民社会」(この本の中では「サラダ社会」)に少しでも近づいてゆく道なのだろう。
しかし、現実とのギャップは大きく、時にロマンチスト的に考えられるが、彼の’60年代以降の活躍を見るとき、大きな足跡を残したことに間違いはないと思います。それだけに、残念な人を亡くしたと思います。
この本を読んでいて、日本国憲法の解釈など「目からウロコ」といった部分が多々あり、流石に作者の慧眼に敬意を表したくなりました。
「中流の復興」というタイトルは、この本を矮小化してしまいかねないものだと思いますが、是非多くの人がこの本を読み、現代社会をもう一度考えるきっかけになればと思います。
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