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般若心経は間違い? (宝島社新書 244)般若心経は間違い? (宝島社新書 244)
アルボムッレ・スマナサーラ
宝島社 刊
発売日 2007-08



筋の通った「般若心経」論 2007-10-01
 今日本の仏教は、大乗仏教といわれている。それに対し小乗仏教がある。しかし、この「小乗仏教」というのは大乗仏教が、自己の優越性をPRするために勝手に付けた「名称」である。正しくは「小乗仏教」ではなくて「上座部仏教・根本仏教・原始仏教・初期仏教」(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%8A%E5%BA%A7%E4%BB%8F%E6%95%99)である。ところで、日本の仏教(大乗仏教)は、日本製(日蓮宗・浄土(真)宗ナド)か中国製(臨済宗・曹洞宗ナド)である。仏教の発祥であるインドからの教義は、上座部仏教の方がヨリ正しく伝えている。この「般若心経」もそうである。「vivekatrek」さん、「十姉妹」さんの言うことは合っている。「空」と「無」は全く違う概念。「舎利子」の訳仕方。―「般若心経」の著者は、仏教の真理を発見途上で書かれたものではないか。他書も読んでそう思う。


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音楽の基礎 (岩波新書)音楽の基礎 (岩波新書)
芥川 也寸志
岩波書店 刊
発売日 1971-08



流石は芥川の息子さん! 2007-08-06
楽典なるものを一度は読まねばと思って読み始めたのですが、流石は芥川 龍之介の息子さん。

人を惹きつける見事な文章です。

本人に笑わせるつもりはなかったのでしょうが、ご本人の個人的な意見があまりにも面白く、読んでいてついつい噴出してしまうほどでした。

読めば読むほど深い内容だとは思うのですが、これは「音楽の基礎」なのですねえ。(今、気がつきました)

星を一個減らしたのは、装丁があまりにも地味だったためです。

文字を大きく、装丁をもう少し派手なものにした方が読みやすくなるのではと思います。


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ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)ワーキングプア いくら働いても報われない時代が来る (宝島社新書)
門倉 貴史
宝島社 刊
発売日 2006-11-09



今こそ、セーフティーネットの張り替えを… 2007-09-20


 著者が「あとがき」で語っているように、本書は「日本で年々深刻化する『ワーキングプア』の問題にスポットライトをあて、たくさんの統計データや、実際に『ワーキングプア』に陥った人たちへのインタビューを紹介しながら、多面的に考察してきた」ものである。そういう意味で当書は、現代日本における雇用状況の断面を鋭く活写しており、非正規雇用や低賃金という劣悪な環境の下でも働かざるを得ない若者や中高年者、シングルマザー等の呻吟や苦悩の声を決して等閑視することはできない。



 こうした状況を踏まえ、著者の門倉貴史氏は同書第5章において、非正社員から正社員への門戸を広く開放することや消費税に代わる「支出税」の導入、最低賃金(最賃)の大幅引き上げなど、ワーキングプア問題の解決に関して傾聴に値する処方箋も提示している。ここで是非とも確認すべきは、「資本主義市場経済というのは、その成立と同時に市場化の限界を抱えている」のであり、「人間の労働力は、通常の商品や資本とは大きく異なり、市場化になじまない性格を有している」(1)ということであろう。



 この国は、2001年5月に誕生した小泉政権の「聖域なき構造改悪」によって、本書のごとく雇用状況を悪化させ、日本独特の「公共事業型社会保障」(2)を葬り、市場経済化に伴う「リスクを社会全体でシェアする(分かち合う)」(1)セーフティーネットもズタズタに切り裂かれてしまった。まさに「政治の失敗」(1)なのだ。そして今、何より必要なことは、竹中某の嘯く「(小泉)改革の続行と強化」(9月18日付『日本経済新聞』)ではなく、最賃制も含めた保健・医療・福祉などの「セーフティーネットの張り替え」(1)なのである。



(1)金子 勝『セーフティーネットの政治経済学』(ちくま新書,1999年)

(2)広井良典『持続可能な福祉社会』(ちくま新書,2006年)




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梅津 信幸
ソフトバンク クリエイティブ 刊
発売日 2007-03-16



コンピュータを一味違った観点から学べる一冊 2007-07-25
コンピュータの基本事項について書かれた本である。この手の本としては、珍しいことに

○ 数式が出てこない

○ 専門用語が出てこない

○ 軽い語り口調で書かれている

○ ユニークな例え話で解説している

…etc、非常にとっつきやすい内容になっている。この手の話題に疎い人には、お勧めの一冊である。また、それなりにこの手の話題に詳しい人でも、本書を読むことによって何かしらの発見があるのではないだろうか?ちなみに私は、第2章の「チャネルの話」が、コンピュータという観点に止まらず、コミュニケーションという観点からも、大変勉強になった。

「コンピュータの本か…」と堅くならずに、気軽に読んでもらいたい一冊である。




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