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スローセックス実践入門――真実の愛を育むためにスローセックス実践入門――真実の愛を育むために
アダム 徳永
講談社 刊
発売日 2006-10-21



今までのSEX観が覆りました 2007-05-08
女性を心から悦ばせたいと思う男子諸君に是非読んでいただきたい。また、女性の方々もこの本を読んでSEXに対する常識を払拭してもらいたい。


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裁判官の爆笑お言葉集裁判官の爆笑お言葉集
長嶺 超輝
幻冬舎 刊
発売日 2007-03



人が人を裁くとは? 2007-06-06
被告人を叱ったり、諭したり、励ましたり、ときに呆れたり。ちょっぴり譬え話がヘンでも本人はごく真剣。法の代弁者である裁判官が、ホロッとこぼした人間らしさが垣間見えます。

多くの裁判官の発言を読んでいくうち、人が人を裁くことの意味を考えさせられました。人間に対する深い愛情と信頼が、「裁く」という行為の裏側には絶対に必要である気がします。現実には様々な板挟みに悩みながら、最後に被告人の未来を信じようとする裁判官の態度は、ある種感動的でもあります。

近い将来導入される裁判員制度。我々も裁判と無関係でいられない可能性がある今、一読の上是非多くの方に考えていただきたいと思います。


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格差が遺伝する! ~子どもの下流化を防ぐには~格差が遺伝する! ~子どもの下流化を防ぐには~
三浦 展
宝島社 刊
発売日 2007-05-19



主体的に考えるために 2007-06-04
「下流社会」の著者が「格差の遺伝」を語った本。親の収入や成績が子どもの学力に関係するか、収入に関係するかを分析している。

そして親が「料理が好きか」「土日に休みが多いか」など生活態度に、問いを拡張し調べている。



レヴィットが「ヤバい経済学」で主張したことを更に詰めた本とも言える。



また、「下流社会」にあったような高踏的な表現は影を潜め、「怠惰な奴はだめだ」ではなく「自分を含めどう努力すべきか」に視点は移っている。

社会学の本を読んだことがある方ならば、データの示す結果の予想はつくだろう。でも、あまり、一般に知られていないことだったりもする。



「親の生活態度」と「子どもの学力」の相関で、「子どもの学力が親の生活態度を規定する(変える)」とは考え難い。

従って比較的データが緻密で相関が認められるこの著作の、著者のデータによる主張「格差の遺伝」は論理的と言えるだろう。

ただ、分析を読んで悲観的になるのは早計だ。データの比率からは傾向があるだけでゼロじゃない。



頭の良さというのは成績というより「主体的に物事を考えられるか」であって、著者が調べている相関のあった事象は、

子どもが主体的に考える環境を提供している事柄と解釈できる。

著者の主張の、会話を増やすことは、親の考えをただ受け入れるのではなく、親を含めた世の中の他人の「多元的な考え方」を考える場なのだから。



著者の「遺伝」への対処策については「?」の点もなくはないが、誰1人として正解を言い切れる問いではないのだから、

その点への批判は幾分差し引いて読むべきだろう。

また、学力があれば即、収入が上がるのか? 収入が上がれば即、幸福なのか? と言う問いは容易に湧くが、

でも学力も収入もないよりあった方が良いのは誰もが認めることだったりもする。

著者の幸福の定義に疑問があったとしても、それは、この本のテーマを超えた部分だ。



様々な疑問の湧くこの本は結論やデーターを、ただ取り入れるためではなく、

子どもや社会を想って、どうしたらよいのかを、主体的に考えて読むことを必要としている本だろう。

そう読むのであれば良書だろう。



「下流社会」には、かなりの批判をしたが、今回「はじめに」を読んで、著者は極めて真摯だと感じた。

努力を闇雲に推奨するのではなく、努力が報われない社会を疑う姿勢には好感が持てる。



素直に他人に薦めたい本だと思う。


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フューチャリスト宣言フューチャリスト宣言
梅田 望夫 /茂木 健一郎
筑摩書房 刊
発売日 2007-05-08



日本人論として 2007-06-06
テキストの量は新幹線で一気に読みきれる位の薄さですが

知的刺激がすごくて、本を閉じてしばし妄想、ちょっと読んで

また妄想・・・と、過激なオープン思想の果てに現れる近未来に

思いをはせる楽しい読書時間を過ごしました。



(ちなみに、私の妄想物語では宗教法人フューチャリスト同盟の

信者となったある社長が社内の伝票から営業日報、賃金明細に

至るまで全てスキャンしてWEBにアップし、ライバル他社の

絶賛を受けながら豪快に倒産してしまうというものでした)



それはさておき、一つ引っかかりがあったのは、世界を変えてしまう

ような概念破壊者がアメリカばかりから出てくることに対して、日本の

教育や風土や談合型社会が否定的文脈で語られていますが、

そういう類型的なことではなく、DNAレベルの話ではないかと思いました。



極論するとアメリカ人は無限荒野を開拓するのにストレスを感じない

民族であり、限られた領域を最適化することについては世界最強レベルの

われわれ日本人は、うっすらと線に囲われていないと本領を発揮できない

のではないかという感想を持ちました。



そのうっすらとした線が「カイシャ」や旧来の組織でないことは、なんとなく

意識しつつも、Second Lifeよりもmixi、ブログで世界中に情報を発信する

よりも一人の名無しさんでいたいという本能が心の奥底にあるような気が

してなりません。


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伝える力伝える力
池上 彰
PHP研究所 刊
発売日 2007-04-19



コミュニケーション力向上指南本 2007-06-03
土曜日のNHKの週間こどもニュースのキャスターを長年やっていた池上さんの著書。話す、書く、読む、聞くというコミュニケーションの基本動作が必ずしも十全にできていない人が多いのではないかという問題意識に基づいて、それらをうまくこなすにはどうしたらよいのかということを分かりやすく(さすがコミュニケーションを目的にした本である)書いている。「簡単なことを簡単に説明できるのは当たり前、難しいことをいかに簡単に説明できることが重要であり、子供に説明する場面をイメージするとよい」「書く技術を高めたいのであれば、まずはうまい文章を書く人の文章を書き写すことから始めるとよい」といった趣旨の具体的なアドバイス?が並んでおり、いわばコミュニケーション力向上のための指南集という位置づけと考えればよいかもしれない。この本を読むと、一見、それぞれちがう能力が要求されるように思えるそれぞれのコミュニケーション手段が実は根っこではつながっていることがよくわかる。


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