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大人の見識 (新潮新書 237)大人の見識 (新潮新書 237)
阿川 弘之
新潮社 刊
発売日 2007-11
オススメ度:★★★★★



忘れられた見識ある日本人 、育てたい日本人の見識 2007-11-22
せっかちを自認する著者が、肝に銘じている言葉、「急ぎのご用だからゆっくりやってくれ」という反語めいた言葉から、話は始まります。また本書の終わりの、最終ページには、「温」の字が篆書で大きく白いページの中央に置かれています。論語の温故知新の温です。温故の温は、「ただ尋ねる」のではなく、「アタタメタズネル」と言いたくて孔子は温の字を使った筈だ。歴史を学ぶのも、にわか勉強で手早く片付けるのでは駄目だと孔子を借りて、著者は、じっくりと過去を考えない現代の風潮を批判しています。

 白川静の説では、温のつくりは、皿の上の器中が温められて「熱気が充ちている」形だそうです。たしかに、本書には近代史の中での人間と歴史とを、時間をかけて熟慮した上で、鋭い眼差しで見る著者の「熱気」が感じられます。



日本人として見識があったと思われる言行を残した人たちを紹介しながら、海軍、英国、ユーモア、紳士、昭和天皇、武士道、論語などをめぐって、忘れられた日本人本来の見識のあり方に光があてられています。著者の意に反しているのかもしれませんが、俗説とは、ひと味違った見方が面白く、また文章の力もあり、一気に読めます。

英国人のユーモアの底にある自分を突き放せる生き方の話も面白かったのですが、僕には、特に昭和天皇と軍部との関わりの話が、一番興味深かった。軍部の横暴に抗した昭和天皇の人間性を、敬慕する著者の気持ちに大賛成です。



流行の「品位」もののようでもあり、江戸時代の「常山紀談」のようでもあります。86才でなお意気軒昂に、若い人の叡智を育てる参考にと、己の節をまげることなく、歯切れのいいエッセイを書かれていることに感心します。




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時間はどこで生まれるのか (集英社新書)時間はどこで生まれるのか (集英社新書)
橋元 淳一郎
集英社 刊
発売日 2006-12
オススメ度:★★★★



明快で、言わんとしている事は、わかりやすい 2007-11-14
1 明快で、言わんとしている事は、わかりやすいです。



2「量子論ではミクロの世界にはC系列の時間だけが存在しない」 かもしれませんが、相対論で「マクロの世界にもC系列の時間しか存在せず」といのには大いに異論があります。



3 生命、意思(意識)がA系列の時間 とB系列の時間とをつくりだしたという結論に達しています  





4 「生命の存在を合理的に説明する方法は、自然選択による進化という科学的方法しかない122p 理性的世界観は、人間にしかない118p」 については





インテリジェントデザインが存在し、「私」の意識は死後も継続して存在し、思考能力は死後拡大し続けると考える立場からは大いに異論があります。



5 エントロピー増大の法則に逆らうために、エントロピー減少を担う生命・意識が物質的な秩序維持機構から偶然に出現した133p・・・矛盾に矛盾を重ねています。「物質的な秩序維持機構、生命・意識」を発現させた意思(インテリジェントデザイン)の存在が推定されます。



ビッグバンをもたらした「揺らぎ」も偶然なのでしょうか



その後の宇宙の形成はエントロピーが縮小していますが「宇宙が『膨張する』とエントロピーが縮小する」162p というのはおかしな考えで(廃品回収業に隣接する花火工場が爆発したらパソコンが出来たというようなものです)、ビッグバンを発現させた意思なしでは、膨張すればエントロピーは増大するとおもいます。



6 我々は、今現在の意思の中に過去の記録の配列を見る。この配列こそがB系列の時間である136p



まず時間が存在し連綿と発生した事実を記録をしたものがB系列の時間で、即ち、時間が存在し空間内に存在する物質生命の活動の記録ができるのであって 記録の連続が時間を作るわけではない。無人島では記録は無いがB系列の時間は存在するとおもいます。



7 著者の言うC系列の時間は我々の世界のもうひとつ上の第2次時間次元でこの世を見た場合に似ていると考えます





8 我、空間、物質、時間、運動、生命、意識について人間の脳でいくら思弁してもその存在理由は理解不能であると再確認しました。






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ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書 595)ネット未来地図 ポスト・グーグル時代 20の論点 (文春新書 595)
佐々木俊尚
文藝春秋 刊
発売日 2007-10-19
オススメ度:★★★★



最新のネット事情を知りましょう 2007-11-09
なるほど〜とうなる部分が多々あります。しかも普段感じているモヤモヤした事柄を最新の事例や傾向を基に、明快にその潮流をわかりやす解説してくれており、読み終えた後は非常にスッキリした気分にさえなりました。



アマゾン、行動ターゲティング、Google、新聞、テレビ、雑誌・・・それら20の論点別に詳しく書かれていますが、しょっぱなのアマゾンのサブタイトルからして『アマゾンは日本のオンラインショップを制覇する』ですよ なんと刺激的なコトバかと思いましたが、普段なんとなく「そうなるんだろうな〜」と感じていた部分をきっちり説明してくれています。



ネット業界の住人だけでなく、テレビ、新聞等のプロデューサーやデスク、雑誌編集長やそれらに関わる全ての人達には必読の書であると思います。


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不動産は値下がりする!―「見極める目」が求められる時代 (中公新書ラクレ 252)不動産は値下がりする!―「見極める目」が求められる時代 (中公新書ラクレ 252)
江副 浩正
中央公論新社 刊
発売日 2007-08
オススメ度:★★★



「三丁目の夕日」と「シムシティ」が共存する街、東京 2007-11-25
 東京の開発は平面レベルで見ればGO WESTから都心回帰って流れなんだろうけど、もうひとつは水平方向から垂直方向へのベクトルの転換だ。耐用年数を超えた旧来型ビルが、どんどん超高層ビルに建て替えられていく。なんか古い例えだけど、六本木、丸の内、汐留、品川って街の様変わりぶりはまるでシムシティだ。川本三郎は、東京は変化が早いからこそノスタルジーの感情が芽生えるといったことを語っているけど、まさにそう。だって、二十歳そこそこの若者にしたって、ヘタしたら中学生くらいの子だって、ものごころついた時分の東京と今の風景は全然違ってたりする訳だからさ。「三丁目の夕日」的なノスタルジーが世代を超えた共感を得ながら、一方ではシムシティ並みのドライさでバンバン、スクラップ&ビルドが繰り返されていく街、それが東京である。

 それにしても、昨今の再開発ってあまりに“経済合理的”過ぎないだろうか?江副さんの躊躇ない語り口にはかなり違和感を持つんだけど。“土地だけは生産できない”って定説に対して江副さんは「埋め立てや規制緩和(容積率、斜線制限、天空率!)で土地は「生産」されている」って章を立てて、昨今の土地の「生産」ぶりを解説してくれる。でも、それって人にとって経済性の高い土地を生産しているのかもしれないけど、自然や文化にとってどうなの?って別視点で考えたら果たして「生産」って言葉で括っていいのだろうか。人が住める土地を「生産」するために、海や山という自然を殺してたりするわけだよね。「生産」した土地を経済的に「消費」し尽くしたら上書きすりゃいいやって発想もあるだろうけど、その土地に根付いた人々が作り出した文化まで消去しちゃっていいのか?街にはカオスってのも必要だよね?ってどうしても思っちゃう。つーか、単純にシオサイトより烏森口のほうが、丸の内より神田界隈のほうが街として面白いってだけのことなんだけど。


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2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)
西村 博之
扶桑社 刊
発売日 2007-06-29
オススメ度:★★★★



恐ろしい 2007-11-22
戦慄しました。控えめにいってこの人と事を構えるのはやめたほうがいいでしょう(笑)

なぜか戦慄したかというとそひろゆきの頭のあまりのクリアさであり、あまりにも身も蓋もないベタさであり、その現実性であり、明晰さゆえです。

特に序盤の「なぜ潰れないのか」だけでもかなりの価値があり、このひとはものすごくシンプルに需要と供給を考えてるんだなと痛感しました。もうムダなこだわりのなさに舌を巻くというか。

文自体も平易で読みやすいのでお勧めです。


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