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海馬―脳は疲れない海馬―脳は疲れない
池谷 裕二 /糸井 重里
新潮社 刊
発売日 2005-06



マーケティングにも有用 2007-06-26
脳科学とマーケティングの関係について調べているとき、この本に出会いました。

マーケティングに必要な“ひらめき”や“創造性”を得るために具体的に何をすべきか

どんなトレーニングが必要かということについて、脳科学的なアプローチで迫ってみたい

という私のニーズに随所で満たしてくれました。

なにより単純に面白いのがいいですね。

また、「脳は30歳を超えたほうがむしろ活性化する」というくだりも、30をとうに

過ぎている私を勇気付けてくれました(笑)



今は、同じ池谷さん著の「進化しすぎた脳」を読んでますが、これもいいですよ!

あと、茂木健一郎さんの「ひらめき脳」もオススメです。


さらに詳しい情報はコチラ≫


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理科系の作文技術理科系の作文技術
木下 是雄
中央公論新社 刊
発売日 1981-01


調査報告、出張報告、技術報告、研究計画の申請書など、好むと好まざるとにかかわらず、書かなければならない書類は多い。
このような書類を書く際にまず考えるべきことは、それを読むのは誰で、その文章から何を知りたいと思っているかである。それに応じて自分は何について書くか主題を決め、最終的にこういう主張をする、という目標を定めて書き始める。
著者はまず、この目標を1つの文にまとめた目標規定文を書くことを勧める。そうすることで明確な目標意識を持つことができ、主張の一貫した文章を書くことができるというわけである。そしてその目標をにらみながら材料をメモし、序論、本論、結論といった原則に従って記述の順序や文章の組み立てを考え、すっきりと筋の通った形にしていく。本書では本論の叙述の順序、論理展開の順序、パラグラフの立て方から文の構造までを解説し、日本人に特有の明言を避ける傾向と対策、事実と意見の書き分けについても触れている。
実際に著者が書いたメモや論文の一部など具体例がふんだんに盛り込まれており、わかりやすい。いかに簡潔な表現で筋の通った主張をし、読む人を納得させることができるか。理科系ならずとも、論理的に思考し文章化することは、常に求められる能力である。本書ではそれに必要な技術、フォーマット一般が整理されており、参考になる。多少語調が古い感じもするが、それも再版を重ね、多くの人に読まれている証であろう。(宮崎 郁)

20年以上前に書かれたとは思えない良書です。 2007-06-07
仕事のために書いて他人に読んでもらう文書を作る際の

心得がまとめられています。

20年以上前に書かれたとは思えない良書です。



主題(本書では「目標規定文」と堅苦しいが)から書いて

全体を構成する方法が紹介されており、僕には新しい視点

でした。事前に頭の中が整理されていれば、キーワードを

列挙して構成しなおすより早い書き方になりそうです。



「理科系の」という観点では、事実と意見を十分に精査

することと、少々くどいと思っても論理の輪(因果関係)

を省いてはならないことが強調されています。

いずれも、特に調査レポートの報告時に意識したいと

再認識しました。



20年以上前に書かれたとは思えない良書です。


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カラマーゾフの兄弟2カラマーゾフの兄弟2
ドストエフスキー
光文社 刊
発売日 2006-11-09



興味がわく本 2007-02-05
有名な大審問官の章が入っている巻。

 確かに難解で理解できた部分はほとんど無いと思う。具現化された神がいたらカトリックの制度は維持できなくなるんだ。イワンが子供に限定して話したのは残酷さを増すためだとか。

 でも理解できる最善は尽くされている。

 違和感のない訳、しおりへ記述された登場人物、そして最後の読書ガイド。

 背景知識が無いと理解できない部分を補うヒントが詰まっている。

個人的に第三巻が出版されるまでにゲーテのファウストを読もうと思った。




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幻夜幻夜
東野 圭吾
集英社 刊
発売日 2007-03



繰り返し…… 2007-06-19
東野圭吾の本は実に読みやすい。あれよあれよというまに話が勝手に展開していくから。
本書も一気に読みとおせた。読者を飽きさせずにこれだけのページを引っ張るのはスゴイと思う。
でも…「白夜行」の二番煎じというか、やはり前作がよかったからこの作品は続編だと思いたくないなぁ。
前作は、行間から滲み出てくる切なさとか白夜の中での二人の絆の強さとか、色々と想像をかきたてられる伏線がいっぱいあってもう完璧だったのに、わざわざ繋がりを持たせた続編をつくらなくても…完結編が出たらまた評価は変わるかもしれないけど。
今作のファムファタルというべき美冬。はっきりいって周りの男は簡単に振り回されすぎではないだろうか。美人で頭がいいのかもしれないけど、本書では傲慢さが所々かいま見えてウンザリしたし、ここまでする?と思う位残酷。なのにストーリーはうまく行きすぎる位美冬に都合よく進んでいくし、謎が解けていく過程もテンポが良すぎて緊迫感の欠けらもない。ご都合主義な感じが全面に出てしまっていた気がする。
本作は、完全に独立した作品として「白夜行」とは別物として読む事もできるけど、白夜行が好きな人以外は特に読むほどじゃないと思う…単に傲慢で残酷な悪女に振り回される男の話だから。
とはいいつつも、完結編が読みたい気持ちは止められない。笑。


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現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書 (659))現代の貧困―ワーキングプア/ホームレス/生活保護 (ちくま新書 (659))
岩田 正美
筑摩書房 刊
発売日 2007-05



流行の「格差論」とは一線を画して。 2007-05-20
タイトルに「貧困」とあえて書く理由(流行の「格差」と書けば売れ行きも違うだろうに)。



本書は、「貧困」について書かれています。貧困は社会が対処してゆかねばならない問題であるとして、その現状を明らかにしようとしています。 

 格差論の中では、所得の開きが大きくなることを「それが実力主義の中では当然である」として、まとめて扱ってしまう議論が多々見られます。しかしそういう見方では、「社会の中で生活保護などで生活を保障していかねばならない層」の姿が見えなくなってしまいます。まさにその点こそ、筆者がスポットライトを当てる対象です。



 このように、本書は他の類書とは明らかに違っています。格差論などに興味を持っている皆さんにはぜひ一読をお勧めいたします。


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